ジョン・デンバーから
いずれ訪れるであろう者に宛てた手紙


拝啓

この手紙が貴殿に読まれた時のことを考えると、それは非常な幸運に思えるが、それと同時に、心のどこかで大きな不安なようなものも感じられている。
小生はジョン・デンバーという考古学者(いや、元考古学者というべきかもしれない)で、本来は考古学遺跡の調査と解明を、その主な仕事としている者である。いや、この際小生が何者であるかなどどうでもよいことであろう。
それよりも、まずこの手紙に小生が書き残さねばならぬことは、貴殿に対する遺言である。
この手紙を読んだ貴殿には、遺言として次のことを行ってほしい。

  1. この書斎の机に入っている書類は、全て焼き尽くすこと。
  2. この書斎の書棚にある各種資料文献や書類は、全てアーカムにあるミスカトニック大学付属図書館に引き渡すこと。
  3. 奥の研究室にある機材類は、全て粉々に破壊すること。(分解するだけでなく、粉々にすること。)

くれぐれも言っておくが、以上の3点は必ず行ってくれたまえ。そうでないと、貴殿の生命はおろか、この世界は想像を絶する大きな災いに襲われるであろう。
これらのことを行ったならば、その他のこの屋敷にあるものは、全て貴殿に相続する。左側の物入れの中に少々の金品があるので、それも謝礼として受け取ってほしい。

さて次に、私がこうして文字を書き続けられる限り、これまでの出来事を記しておくことにしよう。
小生がこのスコットランドの地に来たのは10年程前のことで、全くの偶然に見つけたある文献を解読したのがきっかけである。
その文献は大変古いもので、古いラテン語で書かれた・・・

いや、もう小生には時間が残されていないようだ。
もう、奴らの足音がすぐそこまで・・・

(この手紙はここで終わっている。)

 

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